🙅‍♂️腸内細菌の働き

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腸内細菌の重要な働き

腸内細菌はお腹の健康に関係しているもの!

そう思い込んでいませんか?

腸内細菌はお腹だけでなく身体全体の健康に大きく関係しています。

腸内細菌が減少し環境が崩れると免疫力や臓器機能などが低下し思わぬ病院リスクが高まります。

※腸内細菌は腸、肝臓、腎臓、脳、膵臓、脾臓などの酵素活性に重要な役割を果たしています。

人はコレステロール・中性脂肪などの脂質や食品に含まれる農薬・添加物・着色剤・防腐剤・重金属などの化学物質摂取が避けて通れない環境にあり三大成人病の原因ともなる動脈硬化や自己免疫異常による難病が増加しております。

更に薬の多量常用投与で益々身体を痛める結果となっております。

結果、腸内細菌が減少し腸内環境が崩れ様々な疾患が起こる原因となっております。

極力、変異原物質の摂取を減らし大切な腸内細菌を守り正常な腸内環境を維持しましょう。


◆腸内細菌(叢)とは何でしょう

【河合康雄博士による腸内細菌の検証より】

細菌と言うとバイ菌例えばコレラ菌、チフス菌、最近ではO-157や炭素菌を想像するでしょう。

又、乳酸菌を思い出す人もいるでしょう。

人間は胎児の時は無菌状態ですが生まれると直ぐに色々な細菌が胃腸管内に住み着きます。

この腸内細菌は腸内で叢(くさむら)のように定着しているので腸内細菌叢(腸内フローラ)と呼ばれています。

私達の胃から始まり肛門に至る胃腸管には内壁を覆う極めて多数の腸内細菌が混在し定着しています。

腸内細菌叢は大きく分けて胃や腸管に常に住みついている常在性細菌叢と定着はしていないがある程度、胃腸管に存在している細菌叢の2種類があります。

人間の胃腸管には約300種、約100兆個の腸内細菌が定着しています。

この腸内細菌叢は重量にして約1.0kg~1.5kgもの重さがあります。

腸内細菌の常在意義は人と根源的に深く関わり人を人として存在せしめていることにあります。

腸内細菌叢は将に一つの臓器であるが如くの機能があります。

そこで私はこの腸内細菌叢を《第三の臓器》として考え、広く社会に提唱しています。

そして私の疑問は、これほど多くの細菌が何らかの意味で人間に関与しているであろうということでした。

そして地道な研究の結果、あらゆる人間の臓器に腸内細菌が関与している事が実験で解ってきました。


◆腸内細菌の臓器形態への影響

腸内細菌の影響を知るため極端な動物として無菌動物と通常動物とを比較しました。

通常ラット(A)(腸内細菌が普通に存在するラット)

無菌ラット(B)(腸内細菌が存在しないラット)

無菌ラットの盲腸は著しく大きく重量は普通のラットの盲腸の数倍から10倍にもなります。

このように盲腸が大きくなるのは盲腸内容物中に多量の水分を含むためです。

又、無菌ラットの糞便は軟便になっています。

次の写真は通常ラット(C)と無菌ラット(D)の回腸粘膜の写真です。

粘膜の厚さは無菌ラットの方が薄く、重さも軽く固有層の発達も不十分となっています。

このように腸内細菌は臓器の形態的変化に強く影響している事がわかりました。  



【河合康雄博士による腸内細菌の検証より】

◆腸内細菌はコレステロールからステロイドホルモンを生合成する!

・腸内細菌の代謝によってコレステロールから生理活性のより強いステロイドの生成を検証しました。

・盲腸内容物、結腸内容物、糞便を使用し実験した所、いずれも無菌ラットに比べ通常ラットでは多種類のステロイドホルモンが生合成していました。

・腸内細菌がコレステロールからステロイドホルモン生成に関与していることが明らかになりました。


◆血清コレステロール低下作用

※腸内細菌はコレステロールを下げる働きがある。

我々は無菌及び通常ラットを用い出生直後から40週齢までの長期にわたって血清コレステロール値を測定しました。

離乳期になる週齢まで血清コレステロールレベルは急激に上昇し以後、低下を始めるが6週齢以後は40週齢まで常に通常ラットの方がコレステロール値は低かった。

興味ある点は40週齢においては通常ラットのコレステロールが無菌ラットの2分の1に低下している事です。

すなわち腸内細菌は図35に示す如く老化と共にコレステロール値を低下させる事が明らかになりました。